[本日の写真]

2011.10.25

“今は見られません”

「長い一日」

 日帰りの人間ドックを受けるその日、朝早い受付のための早起きが、予定より1時間早く5時起床。今更2度寝をすると起きられそうに無いので、テレビで早朝の映画を観た。面白い西部劇だったが最後まで観終える時間も無く、検査のため朝飯も食べられず電車に乗った。バスに乗り継いで着いた病院は未だ玄関が閉ざされたままで、夜間入り口から入り込んだ。
 7時45分ドックの受付。問診表や検便を提出してロッカーに案内され、ジャージのようなパジャマのようなウエアに着替える。退屈しのぎの文庫本を入れておくための透明ビニールのミニトート(デパートガールの休憩のような)を借りる。
 待つ間もなく、最初は身体検査。身長、体重、ウエストサイズ(微妙に腹をへこませるが効果なし)。次が採血。試験管6本も取られて、気が遠くなりそうだ。すかさず紙コップを渡されて、尿を取ってくるように。しきりに底に少しで良いと強調される。勢いが良い時は途中で止めるのも難しい。さて、ここからマシン攻め。先ずは胸部エックス線。正面と横で一発ずつ。CTの台に寝かされ、胸と腹の検査。トンネルが頭を通過する時、どうしても目を閉じてしまう。次がエコー検査。腹と胸にヒヤッとするジェリーを塗られ、丸い玉を押し当てられていく。息を吸って停めてを何回も繰り返し、あまりの回数の多さに、悪いところが発見されたのではと心配になる。ところが、そのエコー検査が頚動脈の検査になると首筋をマッサージされている気持ちよさで、思わず眠ってしまいそうになった。部屋が変わってMRI、体輪切りのマシンだ。体を太いベルトで固定され、頭はさらに動かないようにと型にはめられる。顔の中心を出したいのか、しきりに顔のゆがみを直そうとする。終には諦めて、型の隙間に左右大きさの違う詰め物をして良しとしたようだ。とにかく動かないで20分我慢しろと言われ、20分の長さに恐怖感を感じた。顔の前にキャッチャーマスクのようなものを被せられスタートだ。トンネルに入れられると不気味な機械音が始まる。ジャッキンジャッキンと輪切りが始まって、銃撃戦の真っ只中に放り込まれたようなダッダッダッダッ、ガンガンガンガンと耳が破けんばかりで、しまいには台そのものがしびれるような振動をして、もう駄目と叫ぼうとしたら終わった。台から降りたらふらっとして壁に手を付いて支えたほどだった。さて次も大物、胃カメラである。まず胃の中をキレイにする水のようなものを飲まされる。次が喉をしびれさせる麻酔薬を飲まされ、次第に喉の感覚がなくなった。高い台に体を横にして寝かされ、口にプラスチックのマウスピースをはめられる。腕からは体をリラックスする(弛緩剤のようなものだと思う)液体を注入され、カメラが挿入されたのだが、殆ど入った実感が無い。昔、1度ある胃カメラ経験では、カメラの動きがいちいち分かって大いに苦しい思いをしたのだが、進歩したのだろう。終わりを告げられたが、台からやっと降りられたが未だ朦朧としている。リクライニングシートに寝かされタオルを掛けられ、照明を落とされた。15分ほど休んでいたら復活した。その後は眼底検査をし、電極を貼って心電図をとり、骨密度を測り、何十年ぶりかで肺活量も測った。そして最後は、医師の診察。いつもどおり聴診器で胸の音を聞き、触診をして、終わりかと思ったら、パンツを下げて横向きになり、ひざを抱えろと言う。ちょっと気持ちが悪いよと言う間も有らばこそ、指が肛門に突っ込まれ、ぐりぐりと探られる。オーケー、痔も無いとおっしゃった。
 終わったー。これで11時半。怒涛の3時間半であった。
 食事券が付いていて、最上階のレストランでランチを食べていけと言う。前日の飲み食いを7時までに終わらせて、朝は水を一杯しか飲んでいない。肛門に違和感は残るが、何でも良いから腹に入れたいと思いレストランへ。これだけの思いをしたのだから、豪勢なランチが振舞われるのを期待したが、そこはなんと社員食堂。本日のAランチBランチ、又はカレーかラーメン。味噌ラーメンを美味しく頂いた。
 
 考えていたより早く終わってしまったが、今日は体を休ませるべきだろうと、帰り道にTSUTAYAによって映画を借りて帰ることにした。借りた2本は、2本ともバイオレンスもの。神経を休めなければいけないはずなのに、何でこれを選ぶのか、自分が全く分からない。かなりえぐい内容を2本見たら、夕飯時。近所の焼き鳥屋で一杯やって、軽い食事も済ませて帰るが、寝るまでの時間が余ってしまった。そこでウイスキーをちびちびやりながら、さらにもう一本映画を観たら、やっと眠くなった。

 それにしてもなんと長い一日だったことだろう。


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