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2012.5.29

“日本時代の名残”

「怒るおじさん」

 おじさんは怒っているのです。
先日、自転車通勤の帰り道。住宅街の裏道を走っていると、先方に道の真ん中を携帯片手で運転している若者が見えた。携帯が気になるのだろう、不規則なジグザグ走行をしている。スピードを限度まで緩めて、タイミングを計って抜きに掛かったら、片手のまま大きく蛇行してぶつかってきた。倒れるところまではいかなかったが、その場で「危ないだろう」と言うと、相手は無言で見詰めてくる。見るところ体は大きいが小学生かもしれない。前を走っていたらしい母親が「〇〇ちゃんどうしたの」と聞く。すると小さな声で「横をすり抜けようとした」と答える。母親に近づくと「スミマセン」と言う。その手にも携帯が握られていた。
 遅れてきた携帯世代には理解できないことなのだが。どうして片時も携帯から耳や目を離さないのだろうか。自転車の時もそうだが、歩いていても携帯を使っている。耳に当てている時はまあ良いのだが、前にかざして見ているときは、ぶつかりそうで危ない。対面して歩いていくこちらとしては、行動を予測しながらよけるタイミングが難しい。若い子は慣れたものなのか、寸でのところで顔を上げてよけていく。若いから反射神経が良いとしても、もしこの携帯使いの傾向が我々年寄りまで広がったら、町中で人がぶつかり合うに違いない。
 電話に関しては、イヤホーンが開発されているが、画面を見ることに関しては新しい開発が必要だろう。例えば、メガネのようなものに画面が映るようにすれば良い。別の用途で近いものは出来ているような気がするが。ドコモさんauさんソフトバンクさん何とかしてよ。
 とは言え、おじさんとしては、そんな物を使うより、歩く時は歩く、自転車は注意して集中して乗るべきだと思うのだ。どうも、歩いたり自転車に乗っている時間は無駄な時間で、その無駄を携帯で埋めようとしているように感じるのだが。無駄なんてことは無いよ、歩いて見る世界は発見だらけだし、自転車にしてもママチャリを卒業してスポーツバイクに乗ったら走る喜びでわくわくして、携帯なんか忘れたくなるってもんだ。
 おじさんは怒っていると言うより、人として何か大事なものを失われそうで心配しているのだ、実のところ。


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