[本日の写真]

2012.7.25

“扉の向こうにビーチ”

「縛られたくない」

 「縛られたくない」と言っても、着るものの事である。これからお話しするのは、私の習慣や性癖のようなことなので、お聞かせするのは、本当に申し訳ないと思っている。
 私は、中年を過ぎた辺りから、ぴったりして締め付けられるものを着なくなった。それは、運動量が減って体重が増え始めたことに主な原因があるように思うが、他人や組織に束縛されたくないという性格も関係していると思う。そして、運がよかったと言うべきか、早くにサラリーマン生活を止めて、自由な服装が出来る立場にあった。
 他人に見せる物でもないのだが、そんな「縛られない」服装の最たるものがパジャマである。私は、それほど腹が出ていると言うほどでもないが、寝ている時に腹の周りに少しでも圧迫感があるのが耐えられない。そこで私のパジャマ、パンツのゴムは出来る限りゆるゆるにしている。立って歩いていると落ちてしまうほどのゆるさだ。そしてそのパジャマも朝起きると自然に脱げて、足元に丸まっている。寝る時に下着のパンツは履かないから、その状態は想像しないで欲しい。
 着るものに縛られるようになったのは『洋服』のせいだ。脇を絞り上げたジャケットやぴたぴたのパンツ、女性のコルセットなど、性差を表現するキリスト教文化の産物に違いない。世界の民族衣装を見ても、ユッタリした布を一本の紐で締めるものばかりだ。確かに、激しく動く時にはゆるゆるは邪魔になる。軍服やスポーツウエアはその意味では正常な服の発達と考えるべきだとは思う。そして人類は発展のため24時間アクティブが正しいという幻想のもと、地球の壊滅的環境を作ってしまったのだ。
 ちょっと大げさだったかもしれないが、もう少しゆるゆるした時間を増やしていくべきだろう。そんなことが、昨年から“くつろぎ”シリーズを始めた理由のひとつなのだ。『着ることから始める生活意識革命』。またちょっと大げさになってしまったが、無理をせず着楽な服で過ごすことは、悪いことではないはずだ。気をつけなければいけないのは、服のゆるゆるに合わせて体もゆるゆるになってしまうことだが。


[ARCHIVE]

「ビジネス紳士」「気配」「映画『アーティスト』」「シンプル」
(2014-06-13) (2014-06-04) (2012-10-17) (2012-09-04)
「競歩」「縛られたくない」「アイビールック」「横好き」
(2012-08-08) (2012-07-25) (2012-07-03) (2012-06-13)
「怒るおじさん」「小腹」「習慣」「極薄」
(2012-05-29) (2012-05-16) (2012-04-18) (2012-04-04)
「ジャクソン・ポロック」「深読み!日本写真の超名作100」「フェチ」「今年の暖房」
(2012-03-22) (2012-03-06) (2012-02-21) (2012-02-07)
「スカート」「長い一日」「特権意識」「くつろぎbeaspo」
(2011-11-16) (2011-10-25) (2011-10-12) (2011-09-15)
<<前のページへ1234567次のページへ>>
351件中: 21から 40件

● この「デザイナーズルーム」へのご意見、ご質問のある方は下記のアドレスへE-mailをお送りください。
デザイナー 武捨光晶/musha@mvj.biglobe.ne.jp

株式会社ビアスポ beaspo@mua.biglobe.ne.jp
Copyright(C)2012 beaspo Corp. All rights reserved