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2015.2.24

“カーテンコール”

「高梨沙羅」

 女子ジャンプの高梨沙羅が苦しんでいる。15歳でワールドカップに鮮烈デビューし、ライバルのサラ・ヘンドリクソンが怪我をしてからは、圧倒的な強さで年間ワールドカップを獲得して、ソチ五輪に望んだ。自他共に金メダルを疑わなかったゲームで惨敗して、その後は、今ひとつ以前の圧倒的な強さを見せることが出来ないでいる。飛び級で大学に入学し、CM出演など環境の変化が大きく変わったことに原因があるのだろうか。
 そんな高梨沙羅、始めて見たときから釘づけになっている。ジャンプというスポーツそのものの興味もさることながら。私は、彼女の顔にほれ込んでしまった。異論も当然あるであろうが、決して美人とか可愛いというのではない。今どきの美の基準、顔が小さいわけでも、目が大きいのでもなく、しいて言えばその反対にある。何故その顔にはまったのかしばらく考えていて、ふと仏像の顔が出てきた。仏像の顔にも造作の美しさや、好き嫌いがあると思うが、全ての表情にあるのは先ず、“静”ではないだろうか、内に激しさや葛藤があろうとも直接表情には出ていない。そこに、見る者の気持ちを吸い込む大きな力を感じるものだ。そして、そこには昔の日本人の顔の原型を思う。15歳の女の子の顔に、ありえない妄想を感じていると大顰蹙を受けそうだが、その頃の彼女の顔には、子供、大人で区別が出来るものではない内に秘めた、静かで圧倒的な強さを感じ、それは大変美しいものだった。
 そんな彼女の表情が最近は少し変化しているように思う。大雑把に言えば、表情が豊かになった。ゲームでも喜怒哀楽の表情が少し出るようになり、インタビューの受け答えも上手くなり、何を考えているのか分かりやすくなった。大学生活が始まり、友達同士の交遊もあるだろうし、CM出演などで、別世界の環境を経験してもいる。要は、一気に大人になっているのだろう。
 そんな変化に一抹の寂しさを感じているオジサンなのだが、そんなオジサンの身勝手はどうでも良い、彼女の大人として選手として女としての前途は洋々たるものだ。顔だって、どれほどきれいになっていくか予想も出来ないことだ。


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