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2015.3.18

“追憶のビートルズ”

「怖い顔」

 歳のせいばかりとは言えないと思うのだが、近頃の最新技術やデザインについていけない感じがある。特に車のデザインが駄目だ。車を運転することも好きだし、デザインには特に興味がある。小学校の教科書の余白にはたくさん車のデザイン画を書いていた。
 最近の車は、なんと怖い顔をしているんだろう。特に目に当たるフロントライトは吊り目ばかりで、その吊りあがり具合を競っているように思うほど。さらにグリルは口裂け女か般若のようだったり、顎が外れたようにあんぐり縦に開いていたりしている。全体的なイメージで言うと、スターウォ-ズのダースベーダーのようで、ゲームの中で戦うロボット戦士のようなのだ。
 工業デザインというのは、機能性の追求から生まれ、最先端技術を形にしていると思う。ライトに関して言えば、LEDの利用で大きさや光源の配列が自由に行えるようになり、プラスチックの成型技術の進歩、さらに空気抵抗を軽減する流体力学の応用からすると、丸みを帯びたボディーデザインの一部を切り取り、そこをライトにする事はデザインワークの必然ともいえるのだ。だから、そんなデザインが生まれるのを否定するつもりはない。言いたいのは、何故みんな同じ方向を向いて画一的なデザインばかりになってしまうのだろうか。車デザインの最近の流れを見ていると、革新的なデザインポイントが生まれると、世界中のメーカーがそのアイデアに飛びついて、結果、怖い顔をした車が世界中を走り回っている。
 社会での車の位置付けは、エコカーであり、衝突安全であり、自動運転でありと、生活のなかでのやさしい存在にしようとしているのでは無かったのか。それだとすればこの怖い顔にはどんな意味があるのだろう。「本当は、羊の皮をかぶった狼なんだぞ」とでも言いたいのだろうか。それとも「今、イケメンはこんな感じ」とでも言い切るのか。
 とにかく、乗りたいと思える車が無いのが寂しい。


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