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2008.6.4

“いまだに現役”

「競泳水着」

 オリンピックがもう間近だと言うこの時期に来ても、未だに使う水着の問題が決着しない。近年は、毎回オリンピックに合わせて革新的な水着が開発されてきたが、今回ほど明らかに一社の水着だけがダントツの性能を持つようなことは無かった。おおむね大きな開発の流れがあって、ある時期までは出来るだけ水着の抵抗を避ける為、極限まで小さくなっていった。それがあるときから逆に水着を着ることで水の抵抗を減らそうと、着用面積を増やし、そして水の抵抗が少ない素材の開発が進んだ。流体力学や、鮫やイルカの皮膚などまで研究され、スポーツ各社は一通り、横並びの研究結果が出ていたのだと思う。
 それが今回、“スピード”が圧倒的な性能差を出したのは、今までの方向性と全く別の、「体の締め付け」と言う方法を持ち出したからのようだ。実際、水着を着るのに何十分もかかると言うほどの締め付けは、かなりなものだろう。科学的なことは分からないが、サポーターやテーピングで経験したように、一時的に体が軽くなったように感じるだろう。最近流行の「加圧トレーニング」のように一時的に血流を制限することで、瞬発力が上がるのかも知れない。さらに、締め付けられた身体はサイズダウンして、表面積が小さくなり、水の抵抗も減る。
 明らかに性能差があるものを、契約で縛るのは選手には酷だ。同一条件で競争させてあげたいと思う。
 だが、この水着の性能追求は正しいのだろうか。この開発が競技のためだけではなく、人間の本来的な能力を高める助けになり、そして人間が水と正しく共生していくことにつながるなら良い。
 スポーツ競技の世界では「ドーピング」を厳しく戒めている。薬物によって人間本来の能力を一時的に高めて、その結果、体を蝕まれていくことを防ぐことだが、薬物を使わなくても、身体を極端に締め付けることが、「ドーピング」と同じような悪影響を身体に与えないのだろうか。
 スポーツが記録を追及しすぎることで、スポーツがビジネスとして巨大化することで、人間がその犠牲になるようなことが無いようにしたい。


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